言わずと知れた(?)椎名林蔵の作品です
北枝事変で脚を無くした安太という男が主人公
安太は身内もなくし、十六の頃身投げをした経験のあるいわば希死念慮をもった人間です
しかも余命幾ばくかも無い心臓病もち 不幸すぎるだろ......
十代から食うために労働せざるを得なかった根っからの労働階級、プロレタリアートでもあります
偉いねえ....俺なんて富野アニメをだらだら見てただけだわその頃
ヒッキーでゲイナーくんみたいにゲームチャンプにすらなれないクズでしたよ ともかく。
この小説はねーすごいの!!
性癖の話です!!文字通り!!いろんな意味で!!!
劇中に澄美子という美少女が出てくるんですが、主人公安太が熱を上げるのはその澄美子ではなく(言い方悪いが)醜女の2人の子持ちのシングルマザー、おかねさんというひと
なぜおかねさんなのか?そりゃ性癖ですよ!!!文字通りの意味での性癖です!!!
まあその、おかねさんの容姿というのは失礼な話全く好意的には書かれません
こーいうのアニメ、漫画、ラノベ(全く読まないが)ではなかなか難しいだろ あれらは類型な美少女しかでねーからな 文字通りの醜い女は出せないでしょ 文芸サイコー!!まー属性ということにすればいけるかもな
でそのおかねさんもやはり、苦労人というか男には逃げられ、死なれをした方でやはり日夜労働をし、子供にかまう余裕なんかありません
学もなければ金もない
しかし安太という男はなぜかこういう人に引かれてしまうのです なぜでしょうか?
性癖!!!
もって生まれた、あるいは後天的にでもいいんですが虐げられたもの同士の磁力なのかもしれませんねー
また例の澄美子さんにしてもなのです
彼女の兄は唯物論、ユートピア思想を拗らせた社会主義者なんですがその兄にしけこまれそうになったり、心中させられそうになったり.....
彼女はそんな兄を嫌悪しています 当たり前じゃい
なのに安太がどう諭そうと兄のもとに戻るんですねー なんで?
性癖!!!
ですよ、いやーそうできちゃったんだもんねー
こういうのもって生まれた呪いなのかもしれませんが
一応プロレタリア文学なんでストライキ、社会主義思想への確信というのが本筋なんですけどそれだけじゃないのよー!!
まー別に評論ブログじゃないんでこれ以上書きませんけどー
とりあえずこんな本読んだよ!!という報告的な記事でした
おしまい